大相撲春場所は本日から無観客で開催。鳴戸部屋期待の元林は欧勝竜を名乗り、先輩 徳勝龍の付き人に

開催が危ぶまれた大相撲春場所は本日3月8日より大阪市のエディオンアリーナ大阪で開催されます。中止ではなく、無観客で開催されることになりました。

無観客ということで、どのような場所になるのか予想もつきません。
この無観客ということばかりが注目されている感が否めませんが、色々と見どころがあります。まずはそちらから。

38年ぶりの横綱大関の誕生

先場所の豪栄道の大関陥落→引退と、関脇に陥落していた高安の大関復帰が叶わなかったことにより、大関は貴景勝ただ一人に。

その結果、西横綱の鶴竜が横綱大関という番付上の地位になります。

実際、今場所の番付表ではこのように書かれていますね。

大相撲はかつて大関が最高位の地位でした。横綱のほうが後から定められたのです。

そのため、大関は東西に一人以上必ず置かないといけないと定められています。

大関が二名いないときには、横綱が横綱大関として兼任するか、関脇以下の者から1名補充(昇格)すると決められています。そのため、西横綱の鶴竜が今場所は大関も兼任します。

では、もし東西横綱とも引退で不在となった場合にはどうなるか?
白鵬、鶴竜とも今日時点で34歳なのでそうそう長くは続けられません。

その場合は、誰かを特例で昇進させることになります。

もしもの話なので、起こらないことが望ましいですが、その場合は朝乃山が最有力候補となるのではないでしょうか。

朝乃山大関昇進なるか

さて、その朝乃山ですが、上記のような特例でなくとも今場所の成績次第で大関昇進が可能な状況です。

大関昇進の目安は「三役で直近3場所計33勝」と言われております。

朝乃山は直近2場所を11勝(小結)→10勝(関脇)で終えており、今回の12勝できれば大関昇進となる見込みです。

大関不在のため特例で昇進というのは、傍目には興味があるものの、本人としてはそんなことを望まないでしょう。

特例でなく、スッキリと大関昇進を勝ち取ってもらいたいものです。

鳴戸部屋の話題

幕下上位まで地位を上げてきた元林は今場所は西幕下10枚目の地位で相撲を取ります。

今場所から四股名を本名の元林健司から欧勝竜健汰(おうしょうりゅう けんた)に改めました。

欧勝竜の四股名は、師匠琴欧洲の欧と、1月に急逝された近大の相撲部の伊東勝人さんの勝を取ってつけられました。

また、欧勝竜は今場所から木瀬部屋の徳勝龍関の付き人を務められます。
そう、先場所の優勝力士ですね!

実は、徳勝龍も欧勝竜も、そして朝乃山も近大相撲部の出身なのです。

欧勝竜が徳勝龍関のもとで、修行を積んで一刻も早く十両に上がることを期待して、今場所を楽しみたいと思います。

(追記)十日目(5試合目)でついに4敗してしまい1勝4敗と負け越し決定です。やはり幕下上位の壁は厚いですね。来場所に期待したいと思います。

なお、元林の改名と付き人の件は、先場所の祝賀会の際に秘密裡に後援会には教えてもらうことができました。こんな面白い情報が聞ける後援会。こちらもぜひどうぞ。

鳴戸部屋千秋楽祝賀会は大盛況。元林他勝ち越し力士続出でとても楽しいイベントに。

大相撲も千秋楽が終わりました。横綱不在の場所ではありましたが、大関貴景勝、関脇朝乃山ら新勢力が育ってきており、世代交代が加速しそうですね。

幕内最高優勝は、1敗の徳勝龍と2敗の正代に絞られた中、両者とも本割でそれぞれ難敵に勝ち、14勝1敗という素晴らしい成績で徳勝龍の優勝が決まりました。

勝つや否や自然とこみ上げてくる涙。支度部屋に戻ると、本来近づけない場所(普段、横綱や大関が座っている場所)に座らされて髷を結直し、表彰式でのファンの心を掴むインタビューと、とても微笑ましい優勝でした。

また、徳勝龍の所属する木瀬部屋にとっても初めての優勝ということで、色々と良かったと思わされる場所でした。

平幕力士の優勝は、 朝乃山が2019年5月場所で記録して以来で、その前にも2018年1月場所で栃ノ心が記録しています。ですが、本来は珍しいことです、2000年以降では今場所を含めてたった6回しかないのです。

実は、徳勝龍と朝乃山、そして鳴戸部屋の元林には共通点があります。

それは全員近畿大学相撲部の出身だということ。他に、幕内では宝富士(伊勢ケ浜)、志摩ノ海(木瀬)も近畿大学相撲部出身です。

ニュースになりましたし、徳勝龍が優勝インタビューで話をされていたのご存知の方も多いと思いますが、近畿大学相撲部の伊東勝人監督が場所中の1月18日に55歳という若さで急逝されました。

優勝した徳勝龍はもちろんのことですが、東関脇という地位で10勝し来場所に大関昇進を賭けることにつなげた朝乃山、幕下上位の壁に当たりながらも勝ち越し来場所の成績次第で鳴戸部屋初の関取の可能性を残した元林。それぞれに辛い思いをしながらも恩師に良い報告ができる場所だったのではないでしょうか。

そして両国開催の後は、お楽しみの祝賀会。昨日の予告通り、行ってきましたよ。

会場は、浅草ビューホテル3階祥雲の間。ホテル内では他に九重部屋と西岩部屋の千秋楽打ち上げパーティーも行われています。

会場に入ると驚きました。なんとテーブルが24卓も。1卓11名なので、およそ260人もの参加者がいました。昨年までは、概ね半分程度でしたので、部屋が大きくなり、出世する力士が増えてくると、祝賀会の規模も大きくなってきたようです。

特に、元林が炎鵬を超えるデビューからの24連勝を達成し、スポーツ紙面を連日賑わせたこともプラス材料になったのでしょう。

鳴戸部屋は今場所11人の力士が場所に臨み、7人が勝ち越し、4人が3勝4敗と惜しい負け越しでした。大敗した力士がいなかったこともあり、以前ほどではないのですが、勝ち越せたか否かでは、祝賀会での”扱われ方”が異なってきます。

まずは師匠鳴戸親方の場所総括においては、勝ち越しして褒められるか、負け越しで反省点と激励されるかの違いがあることに始まりますが、その後も後援会長やタニマチの方からの金一封は、勝ち越した力士にのみ授与されます。それが一回ではなく、数度あるのです。こうして負け越した力士たちの発奮材料を与えています。

祝賀会では、いくつかのイベントがあります。

乾杯の鏡割りでは、かなり立派な樽酒が用意されております。次は芸事。今回は京都祇園から舞妓さんに来ていただいて、踊りが披露されました。前述の今場所の総括の他、三島君によるカラオケ披露(ドリカムでした)。最後には、座席カードを使ったお楽しみ抽選会に、鳴戸親方とのじゃんけん大会。

贔屓の力士とお話ができたり、写真撮影ができる楽しい場でもあります。

個人的には抽選会に当たらず、じゃんけんにも勝てなかったのが残念です。お土産に鳴戸部屋のTシャツとお菓子をいただけたので、これは着てみようと思います。

実に楽しい祝賀会でした。この祝賀会に出るために後援会に入っていると言っても過言ではありません。皆さんも是非、お気に入りの部屋を見つけて後援会に入ってみてはいかがでしょうか。