当ブログではこれまで何度かKyashというクレジットカードを紹介しています。
このKyashは昨年後半から今日までに様々な環境変化があり、半年前と今では全く役割の違うカードになっています。少し整理してみましょう。
クレジットカードから入金 | 2020年11月末時点 | 2021年4月末時点 |
利用に対する還元率 | 1.0% | 0.2% |
月額還元額上限 | 1,200円 | 100円 |
→月額利用の目安 | 120,000円 | 50,000円 |
最小決済単位 | 100円 | 500円 |
チャージの仕方 | 事前にチャージ | 紐付け済クレジットカードに決済時に請求。 カードからの事前チャージ機能は廃止 |
こうして並べてみるとものすごい改悪ぶりですね。実は、12月と2月の合計2度改悪されたので、この半年でここまで違う状況になっているのです。
まとめて一言でいいますと
Kyashとは月50,000円使うと100円もらえるクレジットカード
ということになります。なお、カード(有効期限5年)の発行手数料が900円かかりますからその点も注意が必要です。また、還元が0.2%で端数切り捨てなので、500円以上のものを買わないと、1ポイントもつかないので、そこも要注意です。
どうしてこのようなカードになってしまったのでしょうか?
この間、Kyashは「自社がどのようなサービスを行いたいか」という点について、相当な迷走をしているように見受けられます。
かつて提供していたサービス | 提供しようとしたができなかったサービス | 実際に今提供しているサービス |
クレジットカードに対し、1%のインセンティブを付与する「デビットカード」。 ポイント二重取りの手段として中々の人気に。 | 預金残高に対し、単利1%の高額な利息を付与する「銀行口座」。 | 銀行経由で事前チャージし、1%のポイントを付与する(実質、他のクレジットカードと変わらない)「デビットカード」。加えて支出管理ソフトの機能を提供。 |
今の、Kyashは、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)のようにクレジットカードとして使えるキャッシュカードを発行した上で、Money Forwardのような支出管理ソフトとして生き残ろうとしているように見受けられます。実際、Kyashのアプリは他クレジットカードのものより出来が良く、利用状況の把握はしやすかったので、使いやすくはなると思います。
しかし、大体的に発表したものの、結局そのサービスを提供できず、全然違う形態にビジネスを変えてしまったのは残念であり、迷走している感は否めません。
とはいえ、最初のサービス形態であるプレミアムインセンティブを付与するデビットカード形態はかかるコストの面で戻ることはできないでしょう。
そうしますと、やはり上に記した通り、1回500円以上の決済で、月50,000円以内で利用し、100円分のお小遣いをもらうカードとして使い続けることになるのかなと思っています。